燃圧編

燃圧計は、燃料の圧力が正常か否かを確認するメーターです。 燃圧計を装着することでインジェクターの噴射量に対して、燃料ポンプの容量が不足していないか、燃料ラインの漏れなどのトラブルが発生していないか、などを判断できます。

ノーマルエンジンやチューニングエンジンにかかわらず、燃料ポンプやフィルターのコンディションを普段から知っておくことはとても重要です。最近では、15年選手の車が現役でサーキットを走っていることも珍しくはありません。その中でよくあるトラブルは、燃料ポンプの故障やフィルターの詰まりによる突然のエンジンストールです。これらの問題は、経験者や車を熟知したショップでないと、早期発見が難しい箇所です。

ADVANCE SYSTEMに搭載されている差圧表示機能を使えば、燃圧の状態を以下のように簡単に確認できます。

  • インテークマニホールド内の圧力変化に左右されず、常に大気圧状態(イニシャル燃圧)を表示できるため、燃圧の状態が把握しやすくなります。
  • チューニングが進み、ポンプの容量UPや可変式燃圧レギュレーターを取り付けた際にも、イニシャル値の調整に非常に役立ちます。

差圧表示をするための注意点
ADVANCE SYSTEMでは、ADVANCE Control Unitに燃圧計とターボセンサーを同時に装着する必要があります。

燃圧を表示する製品 Defi Sports Display F
ADVANCE FD<差圧表示可>(別途センサー購入必要)
ADVANCE 燃圧計<差圧表示可>
DIN-Gauge
Racer Gauge 圧力計
表示範囲 0kPa~600kPa(1kgf/cm2=98.07kPa)
(DIN-Gauge、Racer Gaugeの表示範囲は0kPa~1000kPa)
ワーニング値の目安 150kPa
他に購入が
必要なパーツ
ホースユニオン・スリーウェイチーズ(ネジサイズ1/8PT)
ホースバンド
シールテープ
センサー取り付け
推奨位置
フューエルラインフィード側
(高圧側デリバリーパイプ手前)

差圧機能の使い方

差圧とは、燃圧からマニホールド内の圧力を引いた値です。燃圧は、吸気圧が0のときを基準に良否を判定します。吸気圧が0のときの燃圧をイニシャル値と呼びます。

差圧が常にイニシャル値より50kPa以上下がるようであれば、ポンプや燃圧レギュレーターの点検を視野に入れましょう。10万km走った車の燃料フィルターを新品に交換した場合、イニシャル燃圧が10kPa上がった事例があります。

差圧表示を行うには、燃圧計に加えてターボセンサーとADVANCE Control Unitが必要です。一般的な電子燃料噴射制御車では、燃圧はプレッシャーレギュレーター装置により、吸気圧に対して一定になるように制御されています。

例えば、燃圧を300kPaで設定した場合、適正差圧範囲の目安は以下の通り250~400kPaになります。

  • 差圧表示を行わない場合、ターボ計で100kPaのときに400kPaをと指示します。
  • 差圧表示を行う場合と、300kPaと指示します。

センサー取り付けの注意点

  • センサーは、フューエルタンクからフューエルプレッシャーレギュレーター間のフューエルラインフィード側(高圧側デリバリーパイプ手前)へ取り付けてください。
  • フューエルプレッシャーレギュレーター後のリターン(低圧)パイプ側では、正確な燃圧を取ることができないため、ご注意ください。
  • 基本的に、ディーゼル車、及びキャブレター車は、メータースケールやセンサーセンシング範囲が異なるため取り付けできません。